凱旋門賞2008 【NewApproach / Vision d’Etat】
こんにちは。Nearcticです。
2008年凱旋門賞出走予定馬紹介。第二回目の今回はここ10年で7頭が勝っている3歳牡馬。その中でも注目の2頭を紹介します。
1頭目は今年のイギリスのダービー馬で、前走、凱旋門賞へのプレップレースとなるアイルランド・チャンピオンSを制したNewApproachです。
NewApproachの父は欧州の大種牡馬Sadler’sWellsの有力後継種牡馬の一頭Galileo。兄には高松宮記念を制するなど日本で活躍したシンコウフォレストがいる血統です。
昨年2歳時は7月にデビューし、5戦5勝、GⅠ2勝でダービー、2000Gの最有力と言われました。今年に入る気性面での距離不安が囁かれ、当初はマイル路線を歩み始めます。今年初戦となったイギリス・2000G、2戦目のアイルランド・2000Gは共に1番人気に推されるも続けてHenrythenavigatorの後塵を配し2着。イギリス・ダービーS直前で突如ダービー参戦を表明し、クラシックディスタンスを歩み始めます。
ダービーSでは道中口を割り、頭を上げて気性の悪いところを見せ続けます。それでも、最後の勝負どころでは目の覚めるような末脚で前を一気に捕らえダービー馬の座に就く事になりました。アイルランドダービーへ向かう予定でしたが、脚部不安で回避。秋初戦となったイギリス・インターナショナルSでは古馬のエース、Duke of Marmaladeの3着。そして、叩き2戦目となった前走のアイルランド・チャンピオンSではDuke of Marmaladeが回避こそしたものの、古馬を破り見事な勝利を挙げました。
ここまで9戦6勝、2着2回、3着1回、GⅠ4勝と戦跡は目を見張るものがあります。イギリス・ダービー馬の威信をかけ、世界一を目指して凱旋門賞獲りに挑みます。正式に出走表明はありませんが、出走してくれば間違いなく有力馬の1頭となるでしょう。
そしてもう1頭。イギリスダービー馬NewApproachに対してこちらはフランス版ダービー馬Vision d’Etatです。
父はChichicastenango。フランス版ダービー2着、パリ大賞勝ちなどフランス中距離路線で活躍した馬です。その父系はカロ、フォルティノ、グレイソヴリンに続く血統であり、現代では地味な部類に入る血統背景です。その血統背景からか、セリでの落札価格は39,000ユーロ。日本円で言えば600万円くらいでしょうか。決して高くは無い、むしり安馬と言っても良い価格だと思います。
そんなVision d’Etatがデビューしたのは昨年9月。2歳時は2戦2勝。年が明けて今年は大物がまだ休んでいる3月に始動して勝利。4月にも準重賞に出走して勝利しています。ここまで4戦は全て重賞以外のレース。重賞未出走の状態でフランス版ダービーに挑みました。
ダービーでは無敗ながらも臨戦過程のせいか4番人気。その低評価を覆し、見事な勝利を挙げました。秋を迎えて初戦は凱旋門賞と同じ舞台で行われ、重要プレップとなるニエユ賞。着差は鼻差と際どいレースでしたが、見事に無敗を守り、本番を迎えることとなりました。
ここ10年で7頭の3歳馬が凱旋門賞を制していますが、なんとその全てがニエユ賞をプレップに選んでおり、6頭がニエユ賞勝利からの凱旋門賞勝利です。3歳馬が強い凱旋門賞と言われますが、その中でも最も強いのがニエユ賞馬とも言えるでしょう。今年はVision d’Etatが無敗のままニエユ賞を制覇。血統背景と前走の勝ち方のせいで現地の評価は思ったより高くないようですが、このような馬が本当は最強馬だったりする事も多々。Vision d’Etatがどんなレースをするのか注目です。
凱旋門賞を検討する上で3歳馬を外して考える事は出来ません。特に今年はイギリス、フランスのダービー馬とフランスのオークス馬が参戦。世代を超えた闘いのみならず、3歳同士の対決も楽しみですね。